目次(複数ページに分かれた記事もあります)
景気とは何か?景気の変動要因は?
社会全体の気分
(出典「photoAC」)
では景気が変動する要因にはどのようなことがあるのでしょうか?
先ほども書きましたが景気の「気」は気分の「気」と言われます。
将来の見通しが明るいと多くの人が感じる場合には、消費が活性化しやすくなり、社会全体としては景気が良くなりやすくなりますし、
将来の見通しが暗く不安を感じる人が多くなれば、それぞれの人の財布のヒモが固くなり、社会全体としては景気が悪くなります。
経済は人の活動の集大成ですし、人はいつも合理的に行動するわけではなく、
その時の気分で財布のヒモが固くなったりゆるくなったりしますので、
景気の良し悪しは、社会全体としての人の気分が関係してきますし、
その時の情勢や将来的な見通しの良し悪しが景気に関係してくる面があります。
商品開発と市場の競争
(出典「photoAC」)
また例えば新製品が作られて、ヒット商品が生み出されたとします。
そのヒット商品の売れ行きが伸びる時には、その企業は儲かりますので景気が良い状態になりますが、
ライバル企業も同様の商品を作るようになってくると、同じ商品で競争をすることになりますし、
多くの人の手に行き渡るようになれば、その後は売れにくくなります。
また競合する企業とは価格競争を行うようになりますので、当初の頃に比べると利益は確保しにくい状態になり、
売れ行きが伸び始めた頃に比べると、景気は落ち込むことになります。
企業だけでなく社会全体で見た時にも、昔は冷蔵庫や洗濯機、テレビが普及した時期がありましたし、
最近ではパソコンや携帯などが普及しましたが、
多くの人に普及するようになると、その後は売上が伸び悩むことになりますし、
そうした状態は経済が成熟した状態と言われます。
景気の良い状態はずっと続くものではありませんし、新製品が売れ始める時と行き渡った時でも違いが出てきますし、
他の企業との競争もあれば海外の企業との競争もありますので、
技術開発や新たなアイデアの創出など、地道な努力を継続することが必要となってきます。
為替相場による影響
(出典「photoAC」)
また海外との輸出入も活発に行われていますので、為替相場も景気に影響を及ぼす面があります。
ご存知のように円高になれば、海外旅行に行きやすくなりますし、海外からの商品は安く手に入れられます。
反対に円安になれば、海外旅行に行きにくくなりますが、海外からの観光客は訪れやすくなりますし、
海外の商品が高くなりますが、日本で作った商品は海外に売りやすくなりますので、
どの国でも言えることですが、基本的には自分の国の通貨が安い方が経済的には有利になります。
現在ではアベノミクスの量的な金融緩和で、以前に比べると円安の状況になっていますので日本企業も好業績を上げていますし、
そのために株高になっていますが(その他にも年金を株式購入に充てていますので、官製相場とも言われますが。)
量的な金融緩和を終えた後には円高に戻ると考えられますし、その場合の疑問や不安もあると言えます。
(円高・円安とアベノミクスの量的な金融緩和に関する記事はこちらになります。↓)
終わりに
景気は社会全体での経済状況の良し悪しになりますが、
途中でも書きましたが経済は人の活動の集大成ですし、人の気分も関係してくるものになります。
また景気は波のように変動するものですので、
好景気におごらず、不景気に腐らず、
その時々でやるべきことを地道にやっていくことが必要なのかもしれません。