金融の世界でリーマンショックのようなことが起こると、
どこか金融には悪いイメージが出てきてしまいますが、
金融とは何なのでしょうか。
必要があるからこそ、金融は生み出されてきたはずです。
ここでは金融について、金融と経済の関係や、金融の優れた面と本来の役割、
また金融の問題点を考えていきたいと思います。
目次(複数ページに分かれた記事もあります)
金融とは何か 金融と経済の関係
(出典「photoAC」)
金融という言葉は、資金を融通(ゆうずう)する、というところからきています。
銀行は、お金を持っている人からお金を預かり、
お金を必要としている人へお金を貸し出すという役割がありますが、
こうした金融の機能がなければ、
私たちは貯めたお金を自分の生活で使うしか他に方法はありませんし、
お金を借りたい人にとっても、
お金に余裕のある知人に借りるしかなくなるなど、借りられる場所が限られてしまいますので、
世の中のお金を有効活用することができずに、経済活動は停滞しがちになります。
そうした理由から、金融の制度や仕組みがきちんと整備されていないと、
経済の発展も遅れてしまうと考えられます。
経済の主役は、あくまで作り手と消費者だと考えていますが、
良質なモノや情報、サービスが充実することで生活が豊かにするはずで、
その経済は金融と共に発展してきたと言えますし、金融は経済の良きサポート役と言えるでしょう。
金融とは何か 金融の優れた面と本来の役割
(出典「photoAC」)
ここでは金融の良い面をさらに見ていくことで、金融の本来の役割を考えたいと思いますが、
私たちの生活に身近な金融の存在としては、銀行があります。
銀行は私たちが預けたお金を、
他にお金を必要としている人たちに貸し出して利息を取ることで、利益を得ています。
銀行に預けている私たちは、お金を貸した相手が、
その後にお金が返済できなくなったとしても、そのリスクを負う必要はありません。
また銀行にお金を預けていればATMの普及によって、
どこででも自分の預金を必要なだけ引き出すことも可能になっていますので、
お金を持っておいたり、お金を持ち運ぶリスク
(盗まれたり落としたりするリスク)を減らすことができます。
また家や車を買おうと思えば、ローンで借りることもできますので、
手元にまとまったお金がなくても、大きな買い物をすることもできます。
また保険も金融の一つで、月々の保険料を払っておけば、何かあった時には保険金をもらえます。
保険は、万一の時のリスクに備えた金融の活用法と言えます。
また買い物ではクレジットカードが使えることで、便利な生活を送ることができています。
こうした金融の発達のおかげで私たちはリスクを回避でき、
またはリスクに備え、お金を借りやすくなり生活が便利になるなど、
安心して活発な経済活動がしやすくなっていることは確かだと考えられます。
金融は、お金がある人からお金を必要としている人へと、
資金を融通するという役割以外にも、
リスクを分散し、経済の利便性を高める役割もあり、
そうした役割が活発な経済活動を促すことに、金融の真髄があると言えます。