お金とは何か 本来の役割と要求されることや特徴、お金は本当に必要か?

お金とは何か お金の持つ特徴と負の側面


(出典「photoAC」)

ここではお金の特徴を見ていきたいと思いますが、

当然ながら、お金は「全てのモノやサービスと交換できる」ことが挙げられます。

また食べ物と違って「腐ることがない」という特徴があります。

そのためにいくらでも貯めることもできますし、子供に相続することもできます。

またお金には「色はない」と言われますが、

ギャンブルで手にしたお金でも、悪いことをして手に入れたお金でも同じように使うことができます。

そんな性質があるために、お金が人を引き付ける魅力は大きいものになります。

またどんなやり方でもお金を手に入れられれば良いので、

人の役に立つ、というやり方ではない方法で、

人はお金を手に入れることを考えてしまうこともあります。

また腐らずに、子供に相続できますので、格差が生まれやすいという側面は指摘できます。

格差の問題としては、生まれた時の環境一つで、

人それぞれの人生のスタートラインが変わってしまうことにあると考えています。

また格差が大きくなるにつれ、人の世の中は妬みや憎しみが増えている面はあるのかもしれません。

最初に書いたように、お金が生まれたことで、

人の生活は便利になった面は確かだと考えられますが、

どんな道具にも良い面と悪い面がつきもので、

人は蓄えることを知った時、パンドラの箱を開けてしまったのかもしれません。

お金とは何か お金は本当に必要か?


(出典「photoAC」)

それではお金は本当に必要なのか、考えてみたいと思います。

生きるために必要な全ては、自然が与えてくれていますし実際に動物はお金を使っていません。

自然の物は全てタダで手に入るのですから、

何を作っても何を売っても、収入が入らない代わりに、

どんなモノでもサービスでもタダで買えたり受けられたりする。

そんな世の中になったら、どうなるのでしょう。

考えてみるとこういう世の中は社会主義の失敗で見られたように、頑張る人が損をする世の中になると考えられます。

極端な話ですが、例えばこの世に、

私ともう一人の、二人しか人間がいないとします。

私は魚を取ってきたけど、もう一人は怠け者で、その人は何も取ってこないとすると、

私は自分がが頑張って取ってきた魚を、何で相手にあげないといけないんだ?と私なら思ったりします。

これを広げていけば、お金を使わない世の中で、

どんなモノでもサービスでも、タダで買えたり受けられるようになれば、

怠けて何もしてない人にも、物をあげたりサービスを提供しないといけません。

それならほとんどの人は、何もしなくなるはずだと考えられます。

それではお金の意味とは、何なんでしょう。

私なりに考えてみると、お金というのは、

それぞれの人が社会の枠組みの中で、それぞれの役割を果たしているという

「証明」という意味があるとも考えられます。

例えば、ある人は食べ物を作る、

ある人は、それを運ぶ。

ある人は、それを売る。

ある人は、娯楽を提供する。

それは他の人が必要としてることを、仕事としてやってる訳ではありますが、

それが社会で役割を果たしてる、ということだと思います。

ですので、先ほどの例に話を戻して世の中の人数も多いことにしますと、

自分が魚を取ってきたとしたら、お金を持ってる人になら、

「この人は、社会で何か役割を果たしてる人なんだな。」

そう思えて、魚を譲ろうという気持ちにもなれます。

でもお金を持っていなければ、

「何も役割を果たしていないんだな。」

と思って、譲る気はなくなるでしょう。

人の世のお金には、そういう意味があるのかもしれません。

ただ現在の社会では、働いても働いてもお金が増えない人もいますので、

お金を持っていないからといっても怠け者だとは限りませんし、

親の蓄えた財産や地位などで、あまり頑張らなくても豊かな生活ができる場合もありますので、

お金が社会で役割を果たしている「証明」にはならない面があるのも、確かなことではあります。

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終わりに

人はパンドラの箱を開けたのかもしれませんが、

楽をしようと思うから、お金をたくさん欲しいと考え、

そのために悪いことを考え、人を妬み憎むことになるのかもしれません。

それならば、蓄えることを知りつつも、楽をしようと思わずに、

人の役に立とうと、大変な思いをしながらも、

毎日働いて生きる覚悟を多くの人が持てれば、

もしかするとパンドラの箱を閉じることはできるのかもしれません。

また現在の社会では、それぞれの仕事の専門性が高くなり、

それぞれの仕事を、お金を通して交換し合っている社会で、

そのために人と人とのつながりが薄く、物を買いに行けば売る人と出会うだけで、

作る人や運ぶ人のことが目に入ることはありません。

食べ物一つ取ってみても、肉を食べるのであれば誰かがその命を奪い、

肉をさばいてくれているのですが、そうした実感が湧かない部分もあります。

つまり背後にいる生身の人間に、気づきにくい社会になっているような、そんな気もします。

私はペーパードライバーで旅行に行くのも、公共交通機関に頼っているのですが、

よくよく考えると旅行で楽しめるのも、そうした人たちのおかげだなと、

ペーパードライバーだからこそ、そう思えることもあります。

それぞれの人の仕事の専門性が高く、分業制になっているのも、

その方が便利だから、効率が良いから、という理由は充分に分かるのですが、

せめてその背後には、生身の人間がいることは、

頭の片隅にでも入れておくべきなのかもしれません。

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